風のように駆ける優雅な巨犬、ディアハウンドの魅力
元ペットショップ店員オリジナルランキング番外編
※日本での飼育頭数は非常に少なく、主に愛好家やショー関係者の間で知られる希少犬種のため、ランキング外としています。
スコットランドの広大な丘陵地で、かつて鹿狩りの名手として活躍した犬——それがディアハウンドです。
長い脚としなやかな体、そして風になびくような被毛が特徴で、その走る姿はまさに“優雅なハンター”。
一方で、家庭ではとても穏やかで優しい性格を見せるギャップが魅力。
見た目の迫力に反して、愛情深く静かな気質を持つ「ジェントルジャイアント」です。
歴史と出身
ディアハウンド(スコティッシュ・ディアハウンド)は、古代からスコットランドで鹿狩りに使われていたハウンド系の犬種を基に発展しました。
「ディア(Deer)」=鹿、「ハウンド(Hound)」=猟犬という名の通り、大型の鹿(レッドディア)を狩るために育成されてきました。
中世のスコットランド貴族の間では、高貴な狩猟犬として象徴的な存在であり、「キング・オブ・ドッグス」と称されることもありました。
現代では狩猟よりも家庭犬・ショードッグとして、穏やかで優雅な姿が多くのファンを惹きつけています。
サイズ(平均)
| 項目 | 数値 | 
|---|---|
| 体高 | オス:約76cm メス:約71cm | 
| 体重 | オス:約40〜50kg メス:約35〜43kg | 
| 体型 | 細身で脚が長く、優雅な大型犬 | 
| 平均寿命 | 約8〜10年 | 


スリムながら筋肉質で、風のようにしなやかな体を持ちます。
走行時の姿はまるで馬のように美しく、獲物を追うために生まれたバランスの良さが光ります。
毛色
公認されている毛色は以下の通り👇
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ブルーグレー 
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グレー 
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ブリンドル(虎毛) 
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フォーン(淡い黄褐色) 
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レッド(赤みを帯びた茶) 
被毛は粗めのワイヤーコートで、風雨に耐える防護性があります。
首まわりや胸、太ももにやや長い飾り毛があり、ワイルドでありながら上品な印象を与えます。
魅力と特徴
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穏やかで静かな性格 
 大型犬ながら落ち着きがあり、室内でもゆったりと過ごします。
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愛情深くフレンドリー 
 家族には深い愛情を示し、子どもや他の犬とも良い関係を築けます。
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走る姿が美しい 
 狩猟犬としてのスピードとフォームは圧巻。優雅さを感じさせます。
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賢く素直 
 頑固さが少なく、しつけやすい面もあります。
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威圧感のない大型犬 
 穏やかな表情と性格で、初対面の人にも優しい印象を与えます。
お世話のポイント
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広いスペースと適度な運動 
 ディアハウンドは走ることを本能的に好むため、広場やドッグランでの自由運動が理想的です。
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被毛のブラッシングは週2〜3回 
 抜け毛は少ない方ですが、長めの飾り毛部分は絡みやすいため定期的なケアを。
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関節ケアを意識した食事 
 大型犬ゆえに、関節に負担をかけない食事管理が重要です。
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穏やかに接するしつけ 
 怒鳴るよりも、優しく根気よく教えるタイプのトレーニングが向いています。
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暑さ対策をしっかりと 
 涼しい気候を好むため、日本の夏は苦手。エアコン管理を怠らないようにしましょう。
気を付けたいポイント
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胃捻転(大型犬に多い急性症状) 
 深胸型の犬種であるため、胃捻転のリスクが高いとされています。
 食後すぐの運動を避け、食事は1日2〜3回に分けるなどの工夫を。早期発見と迅速な対応が命を守ります。
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関節・骨のトラブル 
 成長期に過度な運動をさせると、関節に負担がかかります。
 ジャンプや急停止などを避け、成犬になるまでは穏やかな運動に留めましょう。
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運動不足によるストレス 
 普段は穏やかでも、走る機会が少ないとストレスを溜めやすくなります。
 できるだけ広い環境で思いきり走らせてあげることが、心身の健康維持につながります。
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寿命が短め 
 大型犬全般に共通しますが、平均寿命は8〜10年ほどとやや短命。
 日々のケアと健康診断で、できる限り長く穏やかな時間を共に過ごしましょう。
まとめ
ディアハウンドは、力強さと優雅さを併せ持つスコットランド生まれの紳士犬。
見た目は迫力がありますが、性格はとても穏やかで愛情深いタイプです。
のびのびと過ごせる環境と飼い主の温かな愛情があれば、まさに“風の貴族”のような存在になります。
💬 ぬーのひとこと
「ディアハウンドって、見た目はすっごくカッコいいのに性格はおっとり!
広い草原を優雅に走る姿、まさに“風のジェントルワン”だね🌿🐾」
 
  
  
  
  
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