フィラリア予防|愛犬の命を守るために知っておきたい基礎知識と最新事情

わんちゃんとの日々

フィラリア予防|愛犬の命を守るために知っておきたい基礎知識と最新事情

こんにちは、元ペットショップスタッフのぬーです。

前回は狂犬病予防についてご紹介しましたが、同じそれ以上に大切な「フィラリア予防」について今回は掘り下げてお話しします。

飼い主さんから実際に多かった質問、動物病院で学んだこと、体験談も交えてお届けします。


フィラリアとは?

フィラリア(犬糸状虫)は、蚊が媒介する寄生虫で、犬の心臓や肺動脈に寄生します。

蚊に刺されることで幼虫(ミクロフィラリア)が体内に入り、約6か月かけて心臓に成虫が到達。血液の流れを妨げ、心不全や臓器障害を引き起こします。

💡 ミクロな話:フィラリアのライフサイクル

  1. フィラリア感染犬の血を蚊が吸う

  2. 蚊の体内で幼虫が発育(約2週間)

  3. 感染した蚊が別の犬を刺し、幼虫が体内へ

  4. 犬の皮下・筋肉内で発育し、6か月で成虫に

  5. 心臓・肺動脈に寄生

この長いサイクルが、継続的な予防の必要性の理由です。


フィラリアの怖さ

フィラリアが寄生すると次のような症状が現れます。

  • 咳、呼吸困難

  • 運動を嫌がる、疲れやすい

  • 腹水でお腹が膨れる

  • 最悪の場合、大静脈症候群(急性肺血栓塞栓症)による突然死

小話:予防しなかった大型犬の悲劇

動物病院勤務の知人が体験した話。予防をしていなかった大型犬が急に倒れ、心臓に多数のフィラリア成虫が…。手術も間に合わず助かりませんでした。「予防していれば助かった」そうなる前に予防が大切です。


昔は犬の死亡原因1位はフィラリアだった

1970〜80年代、日本の犬の死亡原因で最も多かったのがフィラリア症です。

予防薬が一般化した今、死亡例は減りましたが、言い方を変えると予防しなければ危険なのは変わりありません。また、温暖化で蚊の活動期間が長くなり、油断は禁物ですね。


フィラリアの予防方法と相場感

予防薬は「感染初期の幼虫を駆除する」もので、蚊に刺されるのを防ぐものではないため、蚊の発生に応じて定期的な投与が必要です。

✅ 月1回 飲み薬(錠剤・チュアブル)

  • 【特徴】おやつタイプで食べやすく、人気です。錠剤もあります。

  • 【相場】1回 1,000〜2,000円 前後/月


✅ 月1回 スポットオン(皮膚滴下)

  • 【特徴】飲み薬が苦手な子向け。首の後ろに垂らすタイプ。

  • 【相場】1回 1,500〜2,500円 前後/月


✅ 年1回 注射(持続型予防)

  • 【特徴】投薬忘れ防止に。動物病院で接種。

  • 【相場】10,000〜20,000円 前後/年(体重により変動)


✅ 投薬前の血液検査

  • 【特徴】感染していないことを確認してから予防を始めます。

  • 【相場】2,000〜4,000円 前後

豆知識:まとめ買いや健康診断セットでお得に

多くの動物病院では春に、健康診断+フィラリア検査+予防薬まとめセットのプランがあります。まとめ買いで1回分程度お得になることも。


専門的ポイント|予防期間の目安

地域によって蚊の活動期間が違うので注意!

地域 予防の目安期間
北海道 6月〜10月末
東北・関東・中部 5月〜11月末
関西・四国・九州 4月〜12月頭
沖縄 4月〜12月末

※詳しくは地域の動物病院に確認を。

💡 小話:地域差の大きさにびっくり

北海道から関西に引っ越したとき、蚊の発生時期の長さに驚きました!「うちは去年と同じ時期でいいや」と思わず、毎年動物病院で確認するのがおすすめです。


まとめ|フィラリア予防で愛犬を守ろう

フィラリアは、予防さえすれば確実に防げる病気です。

「1回ぐらい忘れても大丈夫」と思わず、毎年の健康診断と一緒にしっかり予防!

「春=フィラリア予防スタート!」を合言葉にして、愛犬の健康を守っていきましょうね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました